かつて名古屋宝塚劇場が存在していた場所

まどか:れなです。私が生まれる何十年か前のお話ですが、日本全国には幾つもの「宝塚劇場」が存在していました。こうしたお話を書くと実際に古い時代を知っている人には、それは映画館だと指摘を受けるでしょうね。でも現在のように設備の整った大規模ホールが日本中に建設されるまで、映画館はフィルムの上映限定の会場ではなく、歌やお芝居、演芸などの実演を披露するための貴重な場でもあったのです。そして宝塚を名乗る劇場の何箇所かでは、本当に宝塚歌劇団の公演が開催されていました。主要都市では京都、横浜、名古屋が該当する劇場で、特に名古屋は短期間ずつではあったものの、当時の宝塚4組が年に1度登場する時期が続きました。

確認可能な記録を辿ると、宝塚劇場での最後の名古屋公演は1953年(昭和28年)で、以降は毎日会館や名鉄ホールでの上演を経て、現在のような中日劇場公演+全国ツアーでの登場に落ち着きます。当然ながら、今後も日程の組み方や会場は変遷するもので、中日ビルは劇場を含む形での建て替え予定が無いのですから、そう遠くない将来には別の拠点を名古屋地区に定める可能性が高いですよね。もし新たな名古屋宝塚劇場が誕生するなら夢のようですが、そこまで考えると妄想が余りに極端で、仮に建設しても劇場の維持は困難だと思います。

ところで、かつて名古屋宝塚劇場があったのは知っていたものの、以前の所在地までは意識していなかったのですが、この記事を書く前にネット検索して驚きました。現在は代替わりして、映画館や劇場の入居しない名古屋東宝ビルが建っている場所は広小路通沿いで、新名古屋ミュージカル劇場と同じエリアです。建て替え工事中の御園座も近隣ですし、もちろん通りを名駅とは反対方向に進めば、中日劇場や愛知県芸術劇場が徒歩圏内の位置で、実は私にも馴染みのある一帯だったのです。次に訪問した際には、宝塚劇場に想いを馳せるとしましょう。